マンハント 1958-8 No1 ( 久保書店 )

レベルの低い話が多くてうんざり。読ませるのは、キャノンとリデルだけだ。


題名 作者 評点 コメント
なまめかしい宝石 ブライス・ウォルトン 4.0 金を奪われた男のつまらない復讐譚。
招かれざる情夫 マイク・ブレット 3.0 変態男が罠にかかるだけ。
ごほうびはベッドであげる アル・ジェイムズ 5.0 死体の始末を押し付けられた男の反撃。
最後の大取り引き チャールズ・ベックマン・ジュニア 4.0 犯罪者が夫婦の別荘に乗り込んでくる。後味が良くない。
ストリッパー殺し シェリイ・ラ・ヴェルヌ 5.0 ストーカー男をコントロールしようとした女の悲劇。
白い肌に誘われるな! エヴァン・ハンター 7.0 カート・キャノン物。ようやくまともなハードボイルドが読めた。
いやらしいカモ ジョセフ・F・カーラー 7.0 女の頼みで夫殺しを請け負ったバーテン。ラストが笑う。
地下鉄の中の悪ふざけ ジェイスン・ジャニウァリイ 5.0 地下鉄の防寒に遅いかかかる乗客。変な話だ。
多情むすめ ジャック・Q・リン 4.0 女に誘惑された男の末路。何のひねりもない。
よけいな指 ハル・エルスン 3.0 何が書きたいのかよくわからん。
ナイト・クラブの女 フランク・ケーン 7.5 ジョニィ・リデル物。スピーディーな展開で読ませる。
第二の初夜 ロバート・ターナー 3.0 美人局を持ちかけた男は女の逆襲に会う。他愛のない話だ。
アメリカよろめき歩き 矢野徹
ミステリ映画やぶにらみ 岡俊雄
マンハント・スクゥエア 青江耿介
表紙 秋保正三
イラストレイト 山瀬保昭
カット 江淵晃夫
ページ 142ページ
定価 100円 地方103円

 マンハントの創刊号を入手できたので読んでみました。
開始早々エロ小説もどきの作品ばかり。女の色香に迷った男が何らかの犯罪に手を染めるという古臭いステレオタイプが続きうんざり、情けなくなります。これが創刊号のラインアップとはね。そんな中で光っていたのは、カート・キャノンとフランク・ケーンのジョニィ・リデル物。やはりビッグネームは違います。特に前者がマンハントの前半をなんとか支えたのではないでしょうか。