ユーモアミステリ傑作選 ( 風見潤編 )
くすりとも出来ない作品揃いでがっかり。
題名 | 作者 | 評点 | コメント |
---|---|---|---|
殺人の条件 | ドナルド・E・ウェストレイク | 5.0 | 殺人を実行した男の自宅に容赦なくやってくる来訪者。ドタバタが今ひとつ面白くない。 |
クリスティーを読んだ少年 | ウィリアム・ブルテン | 6.0 | 街で勃発するいたずら騒ぎの目的は。結末は予想できてしまう。 |
ソング・ライターの死 | フランク・グルーバー | 7.0 | 探偵人間百科事典で訳されなかった一篇。いつものように快調に進みます。 |
サム、シーザーを埋葬す | ジョシュ・パークター | 6.5 | ウルフ物の少年版パロディ。悪くはないが、さほどではないな。 |
見えざる手によって | ジョン・スラデック | 5.0 | 密室ものだが、類型的かつストーリーが平板でなんの緊張感もない。 |
エリート・タイプの怪事件 | ロバート・L・フィッシュ | 5.0 | 少し捻りすぎで面白さが伝わってこない。 |
イギリス寒村の謎 | アーサー・ポージス | 5.0 | 韻を踏んだ殺人というお遊びだが、日本人には面白さがよくわからん。 |
ホン・コンおばさん、正義を行使す | ジョイス・ポーター | 4.0 | 下品なおばさんがただ騒いでいるだけ。 |
ストリップ戦術 | リチャード・S・プラザー | 7.0 | EQMM 1962/4 No.70で読了済。 |
- 「ユーモアミステリ傑作選」と言うことで期待したのですが、あまり面白い作品がなかったのは残念でした。
- 日本語の洒落のように、英語の言葉遊びはピンとこないせいかもしれません。プラザーのバカ話が一番面白く感じる人間の感性にはミスマッチだったということでしょう。
講談社文庫 昭和55年10月15日第1刷発行 281ページ 380円