EQMM 1958/9 No.27

中編三編が素晴らしい。

題名 作者 評点 コメント
二重像 ロイ・ヴィカーズ 8.0 この作家にしては派手な設定で読ませる。でも終わり方は同じだ。
死手譲渡 ミリアム・アレン・ディフォード 6.5 最後の趣向は少し面白い。
誰でもない男の裁判 A・H・Z・カー 8.0 犯人の計画は少し杜撰だが、語り口の旨さで読ませる。50年代のクリスチャンにとってはインパクトの強いテーマなのだろうが、21世紀の仏教徒には今ひとつ響かない。
棄て罠 レスリー・チャータリス 7.0 セイントの策略は予想できるが、思わずニヤリとさせる作品。悪くない。
パリから来た紳士 ジョン・ディクスン・カー 8.5 再読なのでラストは知っていたが、それでも読ませる。酒場の猥雑な描写と、現場の暗い雰囲気のコントラストが素晴らしい。
法も方便 セルウィン・ジェプスン 6.5 予想通りの結末だが、悪くはない。
追われて フレッチャー・フローラ 5.5 少し嫌味だ。
作品解説 エラリイ・クイーン
深夜の散歩(3) 福永武彦 ヘロンズ・パーク陸軍病院の方へ クリスチアナ・ブランド「緑は危険」
反対訊問 SOS
ぺいぱあ・ないふ エド・レイシイ「自由の場所」ゆがめられた昨日
望遠レンズ
探偵小説風物誌 中内正利
表紙 勝呂忠
カット 上泉秀俊 中開きにEQMM短篇探偵小説第1回日本コンテスト応募規定あり。
ページ 138ページ
定価 100円 地方103円