EQMM 1958/11 No.29 歴史ミステリ特集

良い作品が揃っている号である。

題名 作者 評点 コメント
玉を懐いて罪あり トマス・フラナガン 8.5 これは見事な出来。舞台設定がまず良いし、趣向も面白い。
強情な男 ロバート・アーサー 6.5 筋書きはわかってしまう。
希望を実現した男 C・S・フォレスター 6.5 アイデアは良いのにラストが今ひとつ。もう少しうまくできなかったか。
逃亡犯罪人引渡し法 ブレット・ハリディ 7.5 特殊な舞台をベースに読ませる話。ラストは今ひとつかな。
名提琴のゆくえ リリアン・デ・ラ・トーレ 7.0 人物など舞台設定で読ませる。謎解きは今ひとつ。
幽霊は年をとらない ローレンス・カーク 5.0 つまらない話である。
誰の身にもふりかかる チャールズ・マージェンダール 5.0 よくわからん。
不在証明 O・H・レスリー 6.5 スレッサーらしい作品。
悪霊の法冠 ジョゼフ・シアリング 5.0 一昔前のメロドラマか。
この世の外から クレイトン・ロースン 7.5 このトリックはマジックの本質を表したようなものだな。種を明かされると失望する。
作品解説 エラリイ・クイーン
黒いノート 松本清張 新連載。現実の犯罪の話で、EQMMにマッチしない。
隣の椅子(1) 有馬頼義 これも新連載。自伝めいた話。
深夜の散歩(5) 福永武彦 ロンドン警視庁の方へ J・J・マリック「ギデオン物」
反対訊問 LVR
ぺいぱあ・ないふ
望遠レンズ
探偵小説風物誌 中内正利 ここから色4頁。写真も入るようになった。
«この世の外から»特別解説 高木重朗
昨今テレビスリラー 津川溶々
表紙 勝呂忠
色頁カット 勝呂忠、本文カット金子三蔵
ページ 146ページ この号からページ数が増えている。
定価 100円 地方103円