EQMM 1959/4 No.34

全体として読める作品が揃っている。

題名 作者 評点 コメント
不当な疑惑 スタンリイ・エリン 6.0 ラストは脱力する。
動機 前篇 エラリイ・クイーン 7.5 人物像が魅力的だ。これまでのクイズのような短編とは別物だ。
減量 エド・レイシイ 7.0 ラストはくすりと笑わせる。
こんどはお前だ トマス・ウォルシュ 6.0 展開は今ひとつだが、明るいラストは良い。
<今月の殺人>クラブ モリス・リー・グリーン 6.0 今となっては、よくある筋書き。
その目もどうぞご一緒に ジョージ・ハーモン・コックス 6.5 定型的なB級ハードボイルドだが、リズム良く読ませる。
聖者 エイブラム・デイヴィッドスン 7.0 原住民の叡智がうんだ皮肉な結末が面白い。
第一前哨 マシュウ・ガント 4.0 落ちがわからん。
白いマスクの男 アラン・E・ナース 6.5 真相はすぐ見当がつくが、好感が持てる作品。
真珠の値打ち アガサ・クリスティー 6.0 平凡な作品。
探偵作家は天国へ行ける C・B・ギルフォード 8.0 アイデイアが良い。謎解きは今ひとつだが、ラストはニヤリとさせられて楽しい。
黒いノート 松本清張
隣の椅子(6) 有馬頼義
深夜の散歩(8) 福永武彦 「五番線バスの方へ」
反対訊問 GPU 多岐川恭「濡れた心」、土屋隆夫「天国は遠すぎる」など
ぺいぱあ・ないふ ノエル・クラッド「野蛮人」ニューヨークの野蛮人。今ならこの題名で発禁だ。
望遠レンズ
探偵小説風物誌 中内正利
表紙 勝呂忠
カット 朝妻治郎
ページ 146ページ
定価 100円 地方103円