EQMM 1959/6 No.36

低調。つまらない話ばかりで、読み切るのに苦労した。

題名 作者 評点 コメント
おれが賭けた女 ジェイムズ・M・ケイン 6.0 明るい結末は悪くない。
絞首刑綺譚 バリイ・ペロウン 6.0 予想通りの展開だが、最後のセリフが効いている。
思考機械 ジャック・フットレル 5.5 いかにもクラッシクな展開。論理性に乏しく、いきあたりばったりである。
判決 フランク・スウィナトン 4.0 落ちがわからない。
勘で勝負する男 A・H・Z・カー 6.0 ラストが今ひとつ効いていない。
金に見放されるとき ウイリアム・フェイ 5.0 ありふれた展開。
名探偵クック艦長 シオドア・マシスン 6.5 設定が面白いことは認めるが、ミステリとしては今ひとつ。
ずぶ濡れの男 フィリップ・マクドナルド 5.0 ひねりのない長いだけの中編。
守銭奴の黄金 エラリイ・クイーン 5.5 この謎はわからん。
バルドンネッキアの雪 ガートルード・ダイアマント 3.0 こういうツマラン暗い話が一番嫌いだ。
町みなが眠ったなかで レイ・ブラッドベリ 7.0 話の展開がうまいが、ラストはもう時代遅れかな。
黒いノート 松本清張
隣の椅子(8) 有馬頼義
深夜の散歩(10) 福永武彦 「百番目の傑作の方へ」
反対訊問 ICBM
ぺいぱあ・ないふ W・B・スティーブンスンの「名作表」紹介続き
望遠レンズ
探偵小説風物誌 中内正利
表紙 勝呂忠
カット 市田喜一
ページ 146ページ
定価 100円 地方103円

第1回コンテスト入選発表

入選は結城昌治「寒中水泳」(賞金三万円)。佳作(賞金一万円)はなし。
準佳作(佳作の賞金を分割)に田中小実昌「火のついたパイプ」、杉山季実子「我が盲目の君」が選ばれている。
結城、田中は言うまでもないが、杉山季実子は後の小泉喜美子ですね。