EQMM 1959/10 No.40 特大号・ロバート・ブロック特集

特大号にしては、読み応えのある作品が揃っている。

題名 作者 評点 コメント
実地教育 エラリイ・クイーン 6.0 こんな真似ができる犯人なら、7ドルぽっちは取らないな。
紳士強盗イッチイ ダシエル・ハメット 3.0 なんてつまらん話だ。
探しだされ読まれるために ミリアム・アレン・ディフォード 5.0 暗いクライムストーリは好みでない。
二度目の蜜月 ブレット・ハリディ 6.5 悪くない構成だが、筋書きが読めてしまう。
罰せない殺人 ヒュー・ペンティコースト 7.5 舞台設定が面白い。ラストは少し見当がつくが。
好敵手 スタンリイ・エリン 7.0 この題材でここまで書く筆力はすごい。
屍を越えて アンソニー・ギルバート 8.0 皮肉な結末が痛快。
静寂は叫ぶ フレドリック・ブラウン 8.0 再読だけど、やはり秀作だと思う。
探偵が多すぎる レックス・スタウト 7.0 ウルフ物はこの程度の長さが面白い。
ゾディアックス鉱山株事件 H・C・ベイリー 5.0 古臭い展開。
頭上の侏儒 ロバート・ブロック 6.5 イノックのイメージが印象に残る。頭が痒くなるようだ。
片道切符 ロバート・ブロック 6.0 今一つのオチだ。
ロバート・ブロック 8.0 ウィアドテールズ版人面疽だ。雰囲気が良い。
黒いノート(最終回) 松本清張 この連載は国内の犯罪実話をまとめているのだが、どうも「週刊新潮」みたいでEQMMにそぐわなかった。清張にどんな依頼をしたのだろうか。
隣の椅子(12) 有馬頼義
深夜の散歩(14) 福永武彦 「カーステヤズ家の方へ」スイートホーム殺人事件
反対訊問 VIP
探偵小説不作法講座 都筑道夫 第四講「ひとり言の効用」
ふたりで犯罪を 都筑道夫
探偵小説風物誌 中内正利
表紙 クロード・岡本
カット 金子三蔵 真鍋博
ページ 208ページ 巻末の「探偵小説風物誌」を141ページからと、ページ振りミスをしている。
定価 150円 地方155円