EQMM 1960/4 No.46 特大号・ハードボイルド特集

前半の作品にはがっかり。でも、後半持ち直しました。

題名 作者 評点 コメント
ついている時には ダシール・ハメット 5.5 少し長くて中盤が退屈。ラストは笑ってしまう。
誤算 エミリイ・ジャクスン 3.0 全くつまらない。
ルイズヴィル・ブルース アルバート・ジョンストン 3.0 これもひどい。なんのひねりもない。
感傷的な殺人 トマス・ミルステッド 7.0 ちょっとしたひねりでストーリーは冴える。
かくて砂漠に花咲かん ローレン・グッド 3.0 相変わらず貧乏臭い話。
しぶとい男 トマス・ウォルシュ 5.0 類型的で古臭い。
結びの神の結婚生活 C・B・ギルフォード 7.0 話の進め方がうまい。ラストも妙におかしい。
記念日の贈物 ジョン・コリア 6.5 皮肉な結末は面白いが、そこまでが少し冗漫。
猫探し A・H・Z・カー 7.5 こういう心温まるお話はいいな。ハードボイルド特集とは無縁だけど。
名探偵エルナンド・コルテス シオドア・マシスン 6.0 相変わらず舞台設定は面白いが、ミステリとしてはつまらない。
見えざる掠奪者 マイケル・ギルバート 5.5 平凡な展開。
生きている腕輪 ロバート・ブロック 7.0 見開きのショートショートだが、ラストが面白い。
ギルモア・ガールズ ウィット・マスタースン 7.5 テンポの良い展開とちょっとした意外性。さすがである。
悪霊の誕生 開高健 ロアルド・ダールの話
新聞記者と探偵 古波蔵保好 毎日新聞論説委員
隣の椅子(18) 有馬頼義
紙上殺人現場(その四) 大井広介
EQMM翻訳紳士録<1> 田中融二氏
ミステリラウンジ 扇谷正造 続「ソフィスティケーテッド」ということ
ミステリニューウェイブ Sin イギリスのミステリ新刊の話題
探偵小説風物誌 中内正利
表紙 クロード・岡本
カット 真鍋博
ページ 208ページ
定価 150円 地方155円

中開きの広告で、「第1回 影ミステリー賞」というものを募集している。
その目的として

  1. テレビ番組「クラボウ ミステリー・影」のための新鮮な原作を求め、番組の向上を図る。
  2. ミステリー小説の新人作家を発掘し、ミステリー界に新風を送り込む。
    とある。
    賞金が、入選第一席10万円、佳作数編各2万円と大きいのだが、結果はどうなったのだろう。