EQMM 1961/12 No.66

地味な作品揃いで、悪くはないが今ひとつ盛り上がらなかった。

題名 作者 評点 コメント
熱い湯 コーネル・ウールリッチ 6.5 この作者にしては珍しいアクション物。テンポ良く進む
シルビアはだれ? スチュアート・パーマー 5.0 思わさぶりな展開だけで腰砕け。
事故への招待 ウェイド・ミラー 7.5 終盤の意外な展開が面白い。
刑事の休日 ヘレン・ニールスン 6.0 事件そのものは面白くないが、オチには苦笑する。
女と龍と ピーター・ゴドフリー 5.0 正直言ってこのリドルストーリーもどきはわかりません。
おまわりとランプ モーリス・プロクター 6.5 生真面目な作者には珍しいおとぎ話だが、ラストにもう一捻りお願いしたいところ。
浄い金 E・S・ガードナー 6.0 定型的な30年代ハードボイルド。
マローンと消えた凶器 クレイグ・ライス 5.0 短いストーリーなのに、登場人物が多すぎてまとまりが悪い。
殺し屋刑事 ジョージ・ハーモン・コックス 6.0 人情話としては悪くない。戦前の作品なのでいささか古いが。
いざなわれて バリイ・ペロウン 7.0 ホッとするラストに救われる。
女豹 第一回 サンセット77 ロイ・ハギンス 感想は最終回に。(注)
エレガントな自殺の方法13講 その9 独身男性の楽しみ ハロルド・メイヤーズ
ヴァン・ダインの美学 ヨシダ・ヨシエ この時代はまだ真面目にヴァン・ダインを論じる人がいたんだ。
隣の椅子(38) 有馬頼義
マイ・スイン 丸谷才一 フレミングの「ドクター・ノオ」
紙上殺人現場(その二十四)大井広介
ミステリラウンジ(21) 扇谷正造
ミステリ・オン・ザ・ウエィブ 刺片子 スクリーンとブラウン管
ミステリ・ニュー・ウエィブ sin
あなたにそっくり
東京三面鏡(20) 青木雨彦 事件記者日記
探偵小説風物誌 中内正利
表紙 上泉秀俊
カット 野口久光・金森達
ページ 214ページ
定価 150円
  • (注)EQMMに直接関係のない長編を、HPBでの刊行に先駆けて連載するのは、この号が初めてでしょう。
  • 「エド・マクベイン・ミステリブック」を「東京人」という誌名で出すと行っていましたが、最終的に「ホリデイ」となったとのこと。結局、1号限り、創刊号が終刊号でしたね。