HMM 1966/1 No.116
新生HMM第一号にしては、目玉もなく地味な出来でした。
題名 | 作者 | 評点 | コメント |
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殺人者たち | チャールズ・ボーモント | 6.0 | 浮浪者を殺害しようとする若者二人。結末は皮肉。 |
復讐 | サミュエル・ブラス | 5.0 | 新婚の妻に暴行した男に夫は復讐を図るが。このオチは平凡。 |
女の罠 | デイ・キーン | 4.0 | 夫に不満を持つ妻はある画策をするのだが..。長々とつまらない。 |
ジャングル探偵ターザン | エドガー・ライス・バロウズ | 6.0 | 略奪された雌猿を救いにジャングルを追跡するターザン。荒唐無稽だが、ここまでくれば大したもの。 |
スパイ物語 | ロバート・シェクリイ | 6.5 | 宇宙に旅立つ男には各国のスパイが同行するという変な話。 |
罪の重荷 | ウォード・ホーキンス | 6.5 | 街の平和を支えてきた警察署長と浄化を図りたい若手検事。テレビドラマにありそうな展開だ。 |
あらし | マクナイト・マーマー | 5.0 | 嵐の中で家に閉じこもる女はトランクの中に死体を発見する。ラストが今ひとつ。 |
弁解屋アイク | リング・ラードナー | 7.5 | 有名な作品だが初読。ラストをもう少し盛り上げてほしかった。 |
告白 | エリザベス・ボウエン | 2.0 | 何というつまらん話。 |
ダドリイ・ストーンのすばらしい死 | レイ・ブラッドベリ | 7.5 | 30歳で筆を折った作家の告白。余韻の残る展開はさすがである。 |
呪文 | アーサー・ゴードン | 7.0 | ショートショートだが、アイディアが面白い。 |
シャムロック・ジョルネスの冒険 | O・ヘンリー | 5.0 | この作家がこんな小説を書いていたとは知らなかった。出来は今ひとつ。 |
ベルリンの葬送1 | レン・デイトン | ||
007号の先駆者たち | O・F・スネリング | ||
進化した猿たち | 星新一 | ||
hmm5番館 | 大伴昌司 | ||
新着書紹介 | |||
育児相談 | 梅田秀俊 | ||
地獄の仏 | 石川喬司 | ||
紙上殺人現場 | 大井広介 | ||
響きと怒り | |||
表紙 | 高羽賢一 | ||
目次・扉 | 真鍋博 | ||
カット | 勝呂忠・真鍋博・杉村篤・新井苑子・金森達・池田拓 | ||
ページ | 202ページ | ||
定価 | 190円 |
EQMMからHMMにリニューアルしての第一号。巻頭言では下記のように述べています。
ハヤカワ・ミステリ・マガジンの第一号です。創刊号とは申しあげません。旧EQMMの延長なのですから。それに、うれしいこと 本国版EQMMと新契約ができました。三月号からは、毎号EQMMの四分の一を本誌に掲載していきます。あとの四分の三は、 かのミステリ・マガジンやメンズ・マガジンの小説で埋めるつも です。
意外だったのは、HMMの誕生を歓迎する声が圧倒的に多かったことです。いや、読者のお便りのなかには、HMMを非難する言葉が一つもなかったのです。
まあ、数年前から実質独立していましたから、当然と言えば当然でしょう。
今月号のラインアップについては、
さて、今月は、いろいろなアンソロジーから、作品を選んでみました。ヒッチコックやハメット、それからアメリカ探偵作家クラブ アンソロジー。あらためて気づいたことですが、まだ紹介されなければならない作品が無尽蔵にあります。
とのことです。
たしかに後半の作品はどれも読ませますし、このところの低調さを考えれば悪くありません。ただ、やはり第一号を飾る目玉作品がなかったのがいささか残念に感じます。