HMM 1967/7 No.135
オールスターキャストだが、出来の方は今ひとつかな。
題名 | 作者 | 評点 | コメント |
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世界一素敵な方 | ドナルド・E・ウェストレイク | 8.0 | 予想外の保険金を受け取ることになった中年の秘書。オチが決まっている。 |
血兄弟 | クリスチアナ・ブランド | 6.5 | 双子の兄弟の殺人計画を暴くコックリル警部。結末は今ひとつ。 |
冷静なるもの | シャーロット・アームストロング | 7.0 | 誘拐された老婦人の機知に答える孫。ほのぼのとした出来。 |
メグレの失敗 | ジョルジュ・シムノン | 4.0 | 横暴な態度のメグレが醜いぞ。 |
第三の浴槽 | マージェリー・アリンガム | 5.0 | 三度目の妻殺しを計画する男。結末は予想通りで平凡。 |
アブラハム・リンカンの鍵 | エラリイ・クイーン | 5.0 | 今回は少し長いパズル。相変わらず面白味はありません。 |
レックス・スタウトを読んだ女 | ウィリアム・ブルテン | 6.5 | 少し意外な犯人設定はうまいが、パロディとしての面白さはない。 |
職業は人殺し | アントニー・バウチャー | 5.0 | 展開がゴタゴタしていて筋を掴みづらい。 |
めいわくな真珠 | レイモンド・チャンドラー | 5.0 | チャンドラーらしくない軽妙な話なのだが、中盤が退屈、 |
怪船マジック・クリスチャン号2 | テリー・サザーン | ||
青列車は13回停る… 最終回 マントン 逃亡者 | ボアロー&ナルスジャック | ||
馬に乗った水夫16 | アーヴィング・ストーン | ||
ベルが鳴っている | 福田淳 | ||
序文学ー作家と作品ー(最終回) | 小鷹信光 | ||
地獄の仏 | 石川喬司 | ||
翻訳権今昔20年(11) | 宮田昇 | ||
私の好きなベスト5 | 小鷹信光 | ||
戦後内外推理小説ベスト・テン | ミステリ界7氏によるアンケート | ||
ミステリ時宣 | 中島河太郎 | ||
ミステリ診察室 | |||
著者と立ち話 | 「人民は弱し官吏は強し」の星新一氏 | ||
ノンフィクションガイド | 青木雨彦 | ||
名作ダイジェスト | |||
海外ミステリ消息 | |||
響きと怒り | |||
ミステリー駒漫画 この身の潔白を証明する | 梅田秀俊 | ||
表紙 表紙の言葉 | 真鍋博 | ||
目次・扉 | 真鍋博 | ||
イラスト | 勝呂忠・真鍋博・金森達・新井苑子・杉村篤・池田拓・伊藤直樹 | ||
ページ | 202ページ | ||
定価 | 200円 |
今号は「創刊11周年記念号」ということで、「オール・スター・キャスト!」と表紙で謳っております。なるほど、久しぶりにビッグネーム揃い、よく揃えたものと感心しますが、出来の方は今ひとつ。巻頭のドナルド・E・ウェストレイク「世界一素敵な方」が良い出来で幸先の良いスタートでしたが、その後は残念ながら尻すぼみの結果となってしまいました。
それでも1967年に入ってから、HMMを読む楽しみが戻ってきたことに間違いはありません。次号以降に期待。