HMM 1967/11 No.139

中盤からつまらない作品の連続でうんざりしました。

題名 作者 評点 コメント
愛情物語 ヒュー・ペンティコースト 8.0 愛憎関係にある人物像の書き分けうまいうえ、ラストの意外性も決まっている。
証言 ポール・ギャリコ 5.0 実験的な小品。趣向はわかるがあまり面白くない。
胸焼け ホーテンス・カリッシャー 4.0 設定は面白いが、不気味さが伝わってこない。
聖処女ケティ ジョン・スタインベック 7.0 邪悪な豚が改心してしまうという変な話。妙におかしい。
石合戦 ジョゼフ・ホワイトヒル 4.0 学校の殺人事件だが、無駄に長くてくどい。
プッツィ ルドウィッグ・ベメルマンズ 2.0 よくわからない。
ラオコーン・コンプレックス J・C・ファーナス 5.0 風呂に入ると蛇を生み出す男という発想は面白いが、オチが何もない。
憎悪の殺人 パトリシア・ハイスミス 3.0 周辺の人間すべてを憎悪する男の妄想話。これが面白いわけないだろう。
気楽な稼業ときたもんだ ジェイコブ・ヘイ 2.0 スパイ物のパロディだが、取り柄がない。
お巡りのC ローレンス・トリート 7.0 ミッチ・テイラー刑事物。小さな事件と強盗事件の繋がりが考えられている。
風のなかのジェレミイ ナイジェル・ニール 6.0 少し不気味なショートショート。
第三の銃弾 前篇 ジョン・ディクスン・カー
怪船マジック・クリスチャン号7-8 テリー・サザーン
名誉ある社会3 最終回 ノーマン・ルイス
ベルが鳴っている 福田淳
地獄の仏 石川喬司
私の好きなベスト5 権田萬治 異色ミステリ
影の会のこと(中) 塔晶夫
ミステリ診察室 ローレンス・オリオール「雇われインターン」
ノンフィクションガイド 青木雨彦
訳者と立ち話 『黒が最高』の稲葉明雄氏
名作ダイジェスト マルコム・ゲア「水曜日はサファイア」
海外ミステリ消息
響きと怒り
ミステリ駒漫画 行きだおれ 梅田秀俊
表紙 表紙の言葉 真鍋博
目次・扉 真鍋博
イラスト 勝呂忠・真鍋博・金森達・新井苑子・池田拓・杉村篤・伊藤直樹・岩渕慶造・田中文雄
ページ 202ページ
定価 200円

今号は「異色作家特集」。「異色作家 x 0.9 = つまらない」 というのが私的方程式なのですが、今回も残念ながらそんな感じでしたね。

そんな中で、冒頭の「愛情物語」は、さすがヒュー・ペンティコースト、読ませます。この人の短編はどれもレベルが高いですが、この作品もその例に漏れません。。
メインは、巻末のジョン・ディクスン・カー「第三の銃弾」ですが、今回は前編なので次号へ。