HMM 1968/7 No.147
うんざりする作品が3つ。なんとかしてほしいものです。
| 題名 | 作者 | 評点 | コメント |
|---|---|---|---|
| 女を試めせ | レイモンド・チャンドラー | 5.0 | 「さらば愛しきものよ」の原型らしいが、ありふれた展開で面白くない。 |
| 冬来りなば | アーシュラ・カーティス | 2.0 | 短い話なのに読み続けるのが苦痛。 |
| 階上の部屋 | シリア・フレムリン | 5.0 | 自宅に忍び込んできた不気味な少女。結末がいまひとつ。 |
| 黄昏の怪事件 | メルヴィル・D・ポースト | 7.0 | 家畜泥棒をリンチにかけようとしている男らを諭すアブナー伯父。いささか説教臭いが読ませる。 |
| ブッチの子守唄 | デイモン・ラニアン | 6.5 | 子供をあやしながら銀行強盗に入るブッチが妙におかしい。 |
| ヒルデガード・ウィザーズ還る | スチュアート・パーマー | 4.0 | 久しぶりのミス・ウィザーズものだが、ゴタゴタしていて面白くない。 |
| 羊飼いの子 | リチャード・ミドルトン | 2.0 | つまらないショートショート。ページ稼ぎか。 |
| ギデオンの戦い | J・J・マリック | 4.0 | 一部を切り出したような中途半端な作品。 |
| 貸別荘幽霊も出ます | オーガスト・ダーレス | 7.0 | オチは予想できるが、うまい趣向だ。 |
| さまざまな誘惑 | ウイリアム・サンソム | 2.0 | ダラダラと長いだけ。 |
| ホれた欲目 | 生島治郎 | ||
| さよならチャンドラー | 石川喬司 | ||
| いやいやの弁 | 稲葉明雄 | ||
| ステーキは生焼き? | 小鷹信光 | ||
| 優しい正義の騎士マーロウ | 権田萬治 | ||
| 皇帝就眠儀式 | 塚本邦雄 | ||
| チャンドラーって誰だ | 塔晶夫 | ||
| 新手法 | 中原弓彦 | ||
| チャンドラー私見 | 結城昌治 | ||
| 警察小説とその周辺 最終回 | 小鷹信光 | ||
| みすてり鳥瞰図 | 福田淳 | ||
| 地獄の仏 | 石川喬司 | ||
| ミステリ診察室 | 「死は言った、おそらくと」 ボアロー、ナルスジャック | ||
| ノンフィクションガイド | 青木雨彦 | 午後5時の影 | |
| ミステリ鬼検事 | |||
| 海外ミステリ消息 | |||
| 響きと怒り | |||
| ミステリ一駒漫画 よらば はなすぞ | 梅田秀俊 | ||
| 表紙 表紙の言葉 | 真鍋博 | ||
| 目次・扉 | 真鍋博 | ||
| イラスト | 真鍋博・勝呂忠・金森達・新井苑子・池田拓・杉村篤・岩渕慶造・桜井一 | ||
| ページ | 202ページ | ||
| 定価 | 200円 |
今号は「エッセイ特集 わがチャンドラー」とのことで短評が多数掲載されていますが、個人的にチャンドラーに思い入れがないせいか、特に記すべきことはありません。1968年前半は良かったが、中盤以降ぱっとしませんね。
2ヶ月後の「みすてり鬼検事(読者が選ぶ今月のベスト5)」の結果は以下のとおり。
1.女を試めせ 3.35
2.冬来りなば 2.35
3.ヒルデガード・ウィザーズ還る 1.70
4.ギデオンの戦い 1.60
5.ブッチの子守唄 1.45
次点 さまざまな誘惑 1.25