EQMM 2018/12 No.0 EQMM11号から20号までを総括する。

作品の分布について

この間の作品数は全90編。ポイント平均は、5.92、6点を0.08ポイント下回っています。

10号までが6.58と素晴らしかっただけに、その低調さが目立ちます。

総数 平均 偏差 8.0 7.5 7.0 6.5 6.0 5.5 5.0 4.0 3.0 2.0
90 5.92 1.32 4 8 16 17 12 5 11 14 2 1
% 4.44 8.89 17.78 18.89 13.33 5.56 12.22 15.56 2.22 1.11

秀作

8.0ポイント以上は秀作。8.5ポイントはそれを上回る作品と評価します。

秀作率も大きく下げて、4.44%という低調さです。10号までの16.67%は、驚異的な数字ですから、それと比較するのは問題でしょう。
しかしながら、5%以下とは、その質の低下に目を覆いたくなります。作品のストック切れでしょうか。

題名 作者 評点 コメント 掲載号
8.5以上の作品 : 0
金箔つきのげす野郎 シリル・ヘアー 8.0 短いがうまい構成だ。 1957-07-013
白柱荘の殺人 G・K・チェスタートン 8.0 再読だったのが残念。犯人の設定が面白い。 1957-08-014
四階の部屋 アガサ・クリスティー 8.0 この作品は良く出来ている。 1957-11-017
理想の女中 アガサ・クリスティー 8.0 このトリックは面白い。 1958-02-020
8.0の作品 : 4
秀作(8.0以上) : 4 4.44%

前回、クリスティーは「あまり貢献していない」などと書いてしまいましたが、今回は2作の秀作を計上。さすがですね。


作家別頻出度

登場作家はトータル72名。前回は49名でしたので、大幅に増加しています。
新しい作家を積極的に投入はしたものの、今ひとつレベルがついていかなかった、ということでしょうか。
最多登場は、今回も「エラリイ・クイーン」でした。評価も変わりません。

下記に2作以上登場した作家を一覧表示します。

作家数 :72名
エラリイ・クイーン : 4
アガサ・クリスティー : 3
フレドリック・ブラウン : 3
ロイ・ヴィカーズ : 3
Q・パトリック : 2
スチュアート・パーマー & クレイグ・ライス : 2
ジェームズ・ヒルトン : 2
コーネル・ウールリッチ : 2
スティーヴ・フィッシャー : 2
フランク・R・ストックトン : 2
ジェイムズ・M・ケイン : 2
バリイ・ペロウン : 2
マージェリー・アリンガム : 2

読むに耐えぬ作品

全90作品中、3ポイント以下は3編。
平均点は低くても、読むに耐えぬような作品は、3%にすぎません。

題名 作者 評点 コメント 掲載号
幽霊に手錠はかけられぬ マニング・コールズ 3.0 時代遅れの小説 1957-06-012
こどもの時間 マーチン・ガードナー 3.0 なにこれ。 1957-07-013
愛のきずな ウォルト・シェルドン 2.0 なんだこりゃ。 1957-09-015
問題あり(3.0以下) : 3 3.33%