こんなときは、自宅で鉄道旅行でもプランニングしよう(4) ( DOSVAXJ3で MARS を動かす )


前回までに、LinuxとAndroidで DOSBOX を使用して、“MARS” を動かす方法について説明しました。
ただ、DOSBOX は、標準で日本語をサポートしているわけではないので、日本語アプリを使うためには、フォントやディスプレイドライバーなどの環境をセットアップしなければなりません。すでにある環境を活用する案を示してきましたが、それでも少し面倒ですね。


DOSVAXJ3 で日本語を簡単に使う

これを解消すべく、DOSBOX環境に標準で日本語サポートを付加したソフトウエアが、DOSVAXJ3です。

MARS

このツールは、ホストOS(Windows、Linux)の環境にある日本語環境をサポートしているようで、通常のアプリケーションと同じように、DOSアプリケーション上でもそのまま日本語入出力を使うことが出来ます。これは本当に素晴らしい。

DOSVAXJ3 のインストール(Windows)

上記ページにあるように、dosvaxj3jp190820.zip をダウンロードし、適当なディレクトリに解凍するだけです。

以下、“c:\DOSVAXJ3” に解凍したものとしましょう。

MARSの設定

今回はイメージファイルではなく、MARS環境をWindows上のディレクトリに作ります。ここでは、“DOSVAXJ3” 内のディレクトリに、“C” サブディレクトリを作成、その下にさらに、 “MARS” サブディレクトリを作成、展開します。

MARS.EXE の格納場所  
  
c:\DOSVAXJ3\C\MARS\MARS.EXE  

dosbox.confの設定

インストールディレクトリ “c:\DOSVAXJ3” に、“dosboxj.conf” がありますので、これを修正します。例によって、"[autoexec]セクション"の部分です。
下記のように、実ディレクトリを mount します。

[autoexec]  
# Lines in this section will be run at startup.  
mount c c:\DOSVAXJ3\C  
path=c:\MARS  
c:  

これで、DOSVAXJ3 を起動すれば、Cプロンプトが出てきますので、“MARS” と入力すれば使用できます。直接起動したい場合は、[autoexec]の最終行に、“MARS” を追加します。

DOSVAJ3 のインストール(Linux)

Binary は提供されていないようなので、ホームページにあるように、ソースからコンパイルします。GitHubにあるインストラクションに従えば、問題なく導入できます。

なお、実行ファイルは、

/usr/local/bin/dosboxj  

設定ファイルは、

~/.dosboxj/.dosboxj.conf  

になります。


DOSVAXJ3 のメリット

ホストOS標準の日本語入力が使えることが、何と言っても大きなメリットです。

DOSアプリの日本語出力は、フリーのツールで実現することが出来ますが、現在 DOS環境で日本語入力をサポートするフリーツールはありません。また、有料ソフトを入手することも極めて難しくなっています。このような状況で、WindowsやLinux上で、簡単に日本語DOS環境を使えるのは大変素晴らしいことだと思います。