ひとりよがりのモバイルPC ( その3 Galaxy Tab S 8.4(SC-03G)のrootを取る )


まずは、つまらない前説

 このところの日韓関係は、史上最悪と言われています。2019年半ばの日本の輸出管理強化に対抗した、韓国の不買運動「No Japan」の盛り上がりは、なかなか凄かったですね。しかし結局、一番大きな影響を受けたのが「自国の航空会社や旅行業界だった」というオチ。このセルフ制裁は、いささか残念でしたけど。一方、日本は韓国から輸入しているものは極めて少ないので、あえて不買対象を挙げれば「キムチ、タピオカ、朝鮮海苔」ぐらいか、とまで揶揄されていました。
その中で、現代(ヒュンダイ)自動車が日本への販売台数を「前年(2018年)比3倍に伸ばした」というニュースを聞いたときには、いささか驚いたものです。やるではないか。
よくよく聞いてみると、なんと「7台が21台になった」という(笑)。いやいやそうではなく「9台が27台になった」のだ、という説もあるようですけど、誰かが大人買いでもしたんか(笑)。
どうも、日本は東京五輪を控え、バスが足りなかったらしい。国内生産が間に合わないので、しかたなく輸入した、というのが真相とのこと。現代(ヒュンダイ)のためにも、台数は後者であることを祈念しております。

さて、2019年半ばのこのようなムードの中で、わたしが韓国Samsung製のGalaxy Tabを購入したのは、

「この緊張関係をなんとか解消すべく、微力ながら貢献したい」という強い思いである

なんていうことは全くありません(笑)。
一番の理由は、この機種がグローバルに展開されており、開発者によるハッキングが進んでいるということです。
今回は、その成果の一つを利用させて頂き、Galaxy Tab S 8.4(SC-03G)のrootを取りましょう。


rootを取るメリット

いまさら、rootが何か、なんて説明はしません。何でもできるようになる、基本的にそれが大きな目的です。
例えば、このタブレットは正式にはAndroid6までしか対応されていませんが、世の中にはAndroid7以上のバージョンに対応したROMが配布されています。今のバージョンが時代遅れになった場合には、そちらに乗り換えて延命を図ることも可能になります。いわゆるROM焼きというやつですね。
また、Super userにならないと実行できない機能もあるでしょう。プリインストールされている余計なツール(ドコモ関係ね)を削除できる、なんてこともメリットのひとつです。
ただ、なんでもできるということは、壊すリスクも高いということです。誰にも文句は言えません。あくまでオウンリスク、これが大原則です。

(2023/04追記)
実はやらかしてしまいました。この顛末については、ひとりよがりのモバイルPC(番外編 Galaxy Tab S 8.4 ( SC-03G ) 文鎮からの復活)を参照ください。


前準備

(1) SC-03G デベロッパーモードの有効化

[設定]→[一般]→[端末情報]とタップし、表示されている「ビルド番号」を7回タップすると、「デベロッパーモードが有効になりました」となります。再度「設定」を開くと、「開発者向けオプション」が選択可能となりますので、これをタップ、「USBデバッグ」を有効にしておきます。

(2) WindowsPC USBドライバーの導入

root化には、「CF Auto Root」というWindows専用のツールを使いますので、WindowsPCが必要です。また、SC-03GとUSB接続するドライバーSAMSUNG_USB_Driver_for_Mobile_Phonesをダウンロードし、導入しておきます。
Windowsは、機種ごとにUSBドライバーが必要なのは面倒ですね。Linuxだと、何もなしで繋がりますので。


root化の手順

CF-Auto-Rootのダウンロードからroot化までの手順は、Full Guide to CF Auto Root and Its Best Alternativeという記事が図入りでわかりやすいので、これに従いましょう。

(1) CF-Auto-Rootのダウンロード

CF-Auto-Rootは汎用ツールではなく、機種ごとに設定ファイルがあります。まずは、対応するファイルを選択しないといけません。
上の記事のStep3ですが、2020年3月現在、やり方が変わっていましたので、簡単にフォローしておきます。CF Auto Root site に移動すると、画面は下記のようになってしまいます。

SC-03G root

ここは古くなったから、Firmware.Mobiに行け、ということですね。リンクをクリックします。

firmware.mobiでは、まず対象機種を選択します。

SC-03G root

ここでは、Deviceに"SC-03G"と入力し、候補を絞ります。1つしか出て来ないので、これを選びSUBMITボタンを押します。

下記の画面になるので、自分の機種に対応するFirmwareを選択します。
SC-03Gの[設定]→[一般]→[端末情報]の「ビルド番号」に表示されているものを選びます。

SC-03G root

出てきた画面を下にスクロールし、CF-Auto-Rootというボタンをクリック。

SC-03G root

確認画面が出てくるので、最下部のGENERATE CF-AUTO-ROOT Packageというボタンをクリック。

SC-03G root

ジョブがキューイングされ、指定された時間待っていると、ダウンロードが始まります。

SC-03G root


(2) root化の実行

ここからは、Full Guide to CF Auto Root and Its Best AlternativeStep4〜Step9を実行するだけです。
注意点はひとつだけ。SC-03Gをダウンロードモードにする前に、指をよくあたためておくこと。冷たい手でやると攣るよ(笑)。