Yoga Bookに悪戦苦闘 ( その1 購入編 )

安価につられて、Windows版を衝動買い。



始まりは...

かねてより、10インチのタブレットがほしいと思っていた。そんなおり、ちょうどよいタイミングでAmazonのセールがあり、Fire HD 10というタブレットを購入したのである。
ほどなく到着、簡単なセットアップ後、使用してみれば動きは軽快、ディスプレイもフルHD、中々のもので悪くない。すっかり気に入って食卓に持ち込んでみたのである。

「これいいよね。」と妻の声  
「そうだろ。セールで安く買えたしね。」  
「ふーん」  

妻は、その後もFire HD 10を手放そうとしない。
嫌な予感がした。その予想に違わず、非情な声が聞こえた。

「安かったんでしょ。もう一台買えば?」

その時から、Fire HD 10が手元に戻ることはなかったのである。中国の覇権主義さえ、可愛く思えた..。


Yoga Bookに注目

さて、確かにもう一台買えばすむ話ではありますが、同じマシンを買うのはあまりに能がありません。そこで、色々マシンを物色していたわけですが、その中で注目したのが、Lenovoの「Yoga Book」という製品なのです。もう5年前の製品ですけどね。中古で安くなっているところが狙いです。

簡単なスペックを見てみましょう。

項目 内容
SoC インテル Atom x5-Z8550 プロセッサー 1.44GHz 4コア
メモリ 4GB
ストレージ 64GB
OS Windows 10 Home 64bit (日本語版)
ディスプレイ 10.1型ワイドIPSパネル (1920x1200ドット)
ネットワーク ワイヤレス 802.11ac/a/b/g/n Bluetooth v4.0
サイズ 約256.6x170.8x9.6mm
重量 約 690g
バッテリ リチウムイオンポリマーバッテリー容量8500mAh
使用時間 約13時間
発表日 2016年9月27日

このマシンのスペックでとりわけ目立つのが、「軽量、かつ薄い」という点でしょう。10インチのノートなのですが、重量はわずか690グラム、厚さは9.6mmという形状となっています。
この「軽さと薄さ」の実現には、この製品独自のユニークな施策があるのです。
何はともあれ、キーボードを見てください。

見ればわかるように、

キーボードは、液晶上に映し出されるソフトウエアキーボード

なのです。
変な例えになりますが、「キーボードの肉を注ぎ落として骨だけにした」ようなイメージです。打ってみると、「肉がないので骨を叩いている」ような感じです。入力時に「タイプライターを叩いているようなクリック音を出す」ことで、これをカバーしようとしていますが、

なんとも言えない違和感は隠しようがありません。

メーカーのLenovoは、これを「Haloキーボード」と呼んでいます。
Halo(ヘイロウ)とは、「天使の後輪」のことですが、転じて比喩的に「栄光」を意味するようです。実際に使ってみると、キーボードに手をちょっと置いただけで反応したりするので、「栄光(エイコウ)」どころか「閉口(ヘイコウ)」することが少なくありません。

ヘイロウではなくヘイコウキーボードだな(笑)。

骨を思わせるので「Boneキーボード」と呼んでもいいですね。時々Boneheadもするし(笑)。
これが「軽さと薄さ」を実現したものの正体です。キーボードの隠しきれない違和感は、そのトレードオフということになります。

わたしは、こういう変なマシンが大好きなので、Yoga Bookに注目していたわけなのです。どうせ買うなら「面白い奴がいい」でしょ。


Yoga Bookの選択

さて、このYoga Bookですが、Windows版Android版の二種類が発売されました。どちらかを選択することになりますが、先に述べたこのマシンの特徴を考えると、どう見ても

Windowsより Androidの方が良い

ように思えます。

(1) キーボード

基本的に、Windowsのアプリケーションは、キーボードとマウスをベースにしたものになっています。MS Officeなどを見れば一目瞭然ですね。したがって、キーボードのレベルが低いと、極めて不満足な結果をもたらすことになります。
先にも述べたように、このマシンのHaloキーボードというのは特殊な形態であり、Windowsアプリケーションでの使用には、初めからハンディキャップがあるように思われます。

一方、 Androidは基本的にタッチスクリーンをベースにしたもので、キーボードはオプション扱いです。Andoridのソフトウェアキーボードに比べれば、Haloキーボードは、まだ使えるレベルですから優位性すらあります。

(2) CPU

次のポイントはCPUです。このマシンに搭載されているAtomプロセッサーは、基本的に省電力を目的にしているものであり、マシンパワーは極めて小さいものですから、Windows10を動かすには、いささか力不足が懸念されます。
これに比べて Androidは、Windowsより低いパワーで動作するので、このプロセッサーでも十分使えるレベルと予測できます。

以上のことから、

買うならAndroid一択。

と思っていたのですが、なんと

Windows版を買ってしまった

のであります。
理由は簡単、安かったから(笑)。
ヤフーのオークションで、送料込み即決7000円という物を見つけてしまったのです。しかも当日のクーポンで、10%オフになるというおまけ付き。6300円という価格では、これを買わないわけにはいきません。


Yoga Book for Windowsを入手する。

衝動買いしてしまったYoga Bookですが、状態はあまり良くありません。使用感はあるし、ディスプレイがしっかり閉まりません。もちろん付属品は何もなし。このあたりは最初から覚悟の上です。何はともあれ電源は入るし、バッテリーでも動いているようですから、これで十分。
Windowsにもアクセスできないようですから、クリーンインストールをしないといけませんが、中古マシンを買った場合、基本的に再インストールしているので、これは全く気になりません。

さて、ここからのクリーンインストールですが、予想外の問題が待ち構えていたのでありました。