Yoga Bookに悪戦苦闘 ( その4 軽量Windows10をインストールしてみる )



(1) その後のYoga Book

Yoga Book専用の「インストールメディアを作成」したことにより、クリーンインストールができた Yoga Bookですが、やはり使える分野は限定されてしまいます。このての低性能マシンに最適な用途は、通常文書作成でしょうが、あのHaloキーボードによる入力はストレスの貯まるものなので、とても入力に適しているとは言えません。

色々考えてみると、Yoga Bookの最終用途として使用できるものは「動画プレイヤー」ぐらいしかないようです。このマシン、画面サイズは10インチですが、解像度は1920×1200、FullHDというスペックですし、使ってみるとわかるのですが、音声の品質も悪くありません。YoutubeVLCを使った動画鑑賞のマシンとして、最後の奉公をしていただこうというわけです。

しかし、問題はあります。まず、何と言ってもレスポンスが良くない。これはそもそもプロセッサの能力を考えれば致し方ないことなのですが、動画を見ていても途中で動作が引っかかるような感じがあり、これをなんとかしないとこの用途でもストレスを感じてしまいます。ようするに、何らかの軽量化が必要であるという結論に至ったわけであります。まあ、それほど大きな効果は期待できませんが、より良き環境を追求してみましょう。


(2) Linuxをインストールしてみるが..

困った時は Linux
過去に何回か計測したことがありますが、Windowsに比べて Linux の初期利用リソースは半分以下ですし、Windows Updateに比べるとシステム更新処理も高速で処理されるうえ、実行中のアプリケーションに与える影響も軽微なものです。
というか、Windows Updateは異常ですよね。なんであんなにリソースを使い、時間がかかるのか不思議でしかたがない。Windowsが要求するCPUやメモリのスペックは、Windows Updateのためにあるのでは、という気さえします。OSとして何か根本的な欠陥があるとしか思えません。

さて Yoga BookへのLinux導入ですが、こちらのXDAの記事がそのスレッドに当たります。これも途中から内容が変わってきており、最終的には、このWikiに書かれた内容が「Yoga BookへのLinuxインストール」の概要になります。ベースは、Ubuntu20.10なので、少し内容が古いものですが、このガイドに従えば、インストールが可能です。

画像を見てもらうと分かると思いますが、Haloキーボードもちゃんと使えますし、音も出ます。

ただし、下記の問題があります。

1. サスペンドから復帰後、キーボードのバックライトが点灯しない

バックライトは付きませんが、キーボード自体は生きているので、うっすら見えるキーボードを頼りに打つことはできます。
抜本的な対応策は、このキーボードの「ブラインドタッチを事前にマスターしておく」ことです。かんたんですね(笑)。

2. 回転させると、もう戻れない

画面回転に対応できていないようです。試しに右に90度回転すると、画面は違う方向に向かってしまい、さらに回転させるとまた違う方向になってしまいます。言ってみれば、「あっちむいてほい」状態になってしまうのです。しかたがないので360度回転させて元の状態にしてみると画面は...戻りません(笑)。
この状態でマシンを使い続けるには、常に首を90度曲げて作業するか...、まあ再起動するしかないですね。残念ながらこのレベルでは、Linuxマシンとして常用化するのは難しいと判断せざる得ませんでした。

(上記、少しやり足りない内容があるようなので、これはまた後ほど検証しないといけないかもしれない。)


(3) Tiny10、これは良いぞ!

Tiny10というのは、Windows10のインストールメディアから実行に不可欠なコンポーネントのみを残し、その他不要なものをばっさり削除することで軽量化を図ったものです。こちらのサイトで、ISOイメージが公開されています。
日頃から、Windowsにはつまらんアプリがいやというほどインストールされているなあ、と考えていたこともあり。早速これをYoga Bookで使ってみることにしました。

ダウンロードしたISOファイルに、前回説明した方法で、Yoga Bookのドライバー関係を追加した後、インストールを行ってみましたが、導入されているコンポーネントは最低限になっているので、使用するディスク、メモリの容量が大幅に削減されています。

実際に使ってみると、なかなか調子が良く満足していたのですが、ひとつ問題がありました。このISOのベースとなるバージョンが、Windows Enterprise Editionなのです。こんなバージョンは個人ベースで使われるものではないですから、ライセンス認証ができません。まあ、認証なしでも継続的に使用することはできるようですが、これは常識として避けるべきでしょう。

少し話がずれてしまいますが、現状このTiny10は開発が終了していて、Windows11を対象にした Tiny11に移行している模様です。このバージョンではISOを提供するのではなく、MSからダウンロードしたISOファイルに変更を加えるスクリプトTiny11 Builderとして提供されているようです。ベースは、Windows11 Proになっていますし、MSからダウンロードしたISOをベースにしているので、セキュリティ上の問題もありません。もちろん、TPM2.0などの要件をスキップしているので、Windows11対象外のPCでも使えるでしょう。Windows7から成り上がったWindows10 Proマシンを持っている方にお薦めです。

いずれにしても、Yoga BookはWindows10 Home Editionであり、どちらも当てはまりません。このマシンに追加ライセンスを支払う気は全くありませんから、この方法も使えませんね。


(4) ならば、カスタムISOに挑戦だ。

それならば、Tiny10がやっているような方法で、自分なりのCustom ISOを作ってしまえば良いではないか。 すなわち、自前でWindows10のインストールISOから不要なパッケージを削除してしまえば良いということです。調べてみると、これにはいくつかの手法があるようですが、前回使ったNTLiteでできるようなのでこれを使ってみましょう。

まずは、前回作成した「Yoga Book用のドライバーを組み込んだISOイメージ」を用意、このイメージを、7-Zipで解凍しておきます。

NTLiteを起動、上記ディレクトリをNTLiteに読み込みます。
NTLite左上の「追加」アイコンをクリック、「イメージディレクトリ」をさらにクリック、先に解凍したディレクトリを選択します。

読み込んだディレクトリがNTLite内に表示されるので、「オペレーティングシステム install.wim」の下に表示されている「Windows 10 Home」をダブルクリック。

完了後、左側のメニューから「コンポーネント」を選択。

警告が出ますが、OKをクリック。Windows内部のコンポーネント一覧表が得られますので、ここから対象となるものを選んで削除していきます。有効となっているもののチェックを外せばいいようです。

1. ISOイメージ

何もしません。

2. System

Hyper-Vゲスト」を削除。本体OSだけでもふらふらしているのですから、仮想環境など意味がないでしょう。

3. アプリ

ほとんど全て消してしまいます。 今回は「Windows Alarm and Clock」、「Windows Calicurator」、「Windows Camaera」の3つを検証のために残しておきました。

4. システムアプリ

MicroSoft UI Xaml2.0」、「Windows Defender」、「デバイスの安全な取り外し」以外は削除。最初の項目はなぜ残したのか、よくわからん。

5. ドライバー、 6. ネットワーク、 7. ハードウエアサポート

何もしません。

8. マルチメディア

壁紙」以外は削除。

9. リモーティングとプライバシー

ピアネットワーク」、「マルチポイントコネクタ」、「リモートアシスタンス」、「リモートデスクトップサーバー」以外は削除。いま思えば後者2つはいらないような気がします。

10. ローカライゼーション

何もしません。

以上を設定したら、左下の「変更の適用」をクリック。次の画面のオプション、「ISOを作成」にチェックを入れると、作成するISOの名前を聞いてくるので、これを入力。後は完了を待つだけです。


(5) Custom ISOのインストール

ここからは、通常のインストールです。Yoga Bookに悪戦苦闘 ( その2 Windows10クリーンインストール編 )を参照ください。ベースとなっているのが「Yoga Book用のドライバーを導入済み」のものなので、何の問題もなくHaloキーボードやその他の機能を使うことができます。

それでは、インストール完了後のリソースを見てみましょう。この環境は日本語環境、およびYoga Bookの各種ドライバーが、すでに導入済みのものです。

1. ディスク

初期導入後のディスク使用量を見てみましょう。

12.6G使用。通常のWindows10 Homeの状況を確認していないのですが、多分20Gぐらいは使っていると思いますので、かなり削減されていることがわかります。

2. メモリ

起動後、CPUが落ち着いた段階で見ると、

約1.5G使用していることがわかります。64ビットWindows10では2Gを超えるのが普通ですから これもかなり削減されていることになります。

3. アプリケーション

アプリケーション一覧を見ると、こんな感じ。

「誰が地上げしたんだ」と言いたくなりますね。

以上、軽量化されたWindows10を動かすことができたようです。当分これを使ってみようと思います。
ちなみに、このISOは「Windows10 21H2」をベースにしているので、サポート期限が2023年6月までのようです。すでに切れていますが、これはむしろ幸い。使うツールは限定しているので、余計なアップデートは不要でしょう。